こんにちは
花を買う人(はなを)です。
「花なんてすぐ枯れるから買うのは勿体ない」――そんな声をよく耳にします。
確かに切り花は、いつまでも咲き続けるわけではありません。
はやいものでは数日から一週間ほどで姿を変え、花びらを落としてしまいます。
手元に形として残るものは何もありません。
でも、ちょっと考えてみてください。
食べ物だって同じですよね。
食べ物は食べたらなくなる。
お皿に盛られた料理も、口に入れてしまえば跡形もなく消えてしまいます。
けれど私たちは「食べるのは勿体ない」なんて思いません。
食べる楽しみを味わい、心も体も満たしているからです。
花も、それと同じだと思うのです。
食べ物が「食べて楽しむもの」なら、花は「見て楽しむもの」。
テーブルに一輪あるだけで空気がやわらぎ、気持ちが少し軽くなる。
忙しい日々の中で、ふっと心がほぐれる瞬間をくれる。
それって食事のひとときと同じくらい、大切な時間ではないでしょうか。

むしろ、花を買うことはちょっとした贅沢ではなく、
「日常を整える習慣」に近いのかもしれません。
数百円で手に入る心の余白は、決して高くないと思います。
なので私は、花を買うことを勿体ないとは思いません。
食べ物を食べて体を生かすように、花を見て心を生かす。
そう考えると、花は暮らしに必要な「小さな栄養」みたいなものなのかもしれませんね。
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