雑学

ツバキの花言葉に「罪を犯す女」とつけられた由来となったお話

皆さんこんにちは
花を買う人(はなを)です。

ツバキの花言葉には、「控えめな優しさ」「誇り」「気取らない優美さ」などと日本の美の象徴とされるような花言葉がつられています。しかし実はもう一つ「罪を犯す女」という花言葉が存在します。あの美しい花になぜこのような花言葉がつけられたのか。

今回は、ツバキの花言葉に「罪を犯す女」をという花言葉がつけられた由来となったお話を紹介したいと思います。

由来となったお話

この印象的な言葉の背景には、19世紀パリの社交界を舞台にした、一人の高級娼婦(クルチザンヌ)の短くも激しい愛の物語があります。アレクサンドル・デュマ・フィスが自身の体験をもとに書き上げた不朽の名作、『椿姫(La Dame aux camélias)』です。

「椿姫」と呼ばれた女

このイラストはAIによって生成されました。

物語の主人公は、パリ中の紳士たちが憧れる絶世の美女、マルグリット・ゴーティエ。彼女は贅沢を尽くし、パトロンたちの財産を浪費させる「高級娼婦」として暮らしていました。

彼女が「椿姫」と呼ばれた理由、それは彼女が常に**「ツバキの花」**を身につけていたからです。

一か月のうち25日は「白いツバキ」を、残りの5日は「赤いツバキ」を手に持ち、夜のオペラ座に現れる。その神秘的でどこか挑戦的な姿が、彼女のトレードマークとなっていました。

アルマンとの出会いと、真実の愛

このイラストはAIによって生成されました。

ある日、彼女は純朴な青年アルマン・デュヴァルと出会います。それまでの男たちとは違い、アルマンは彼女の「職業」ではなく「一人の女性」としての孤独に触れ、病(肺結核)に冒されていた彼女を心から案じました。

マルグリットは最初、彼を拒みます。自分のような「罪を犯す女」に真実の愛などふさわしくないと悟っていたからです。しかし、アルマンの献身的な愛に、彼女の凍てついた心は溶かされていきます。彼女は華やかなパリの生活を捨て、郊外の村でアルマンと静かに暮らすことを決意します。この時、彼女は初めて「娼婦」としてではなく、一人の「女」として生きる喜びを知るのです。

社会の壁と、悲痛な自己犠牲

このイラストはAIによって生成されました。

しかし、幸せは長く続きませんでした。アルマンの父が現れ、彼女に息子と別れるよう迫ったのです。「娼婦とのスキャンダルは、アルマンの妹の縁談を壊し、一家の破滅を招く」という非情な言葉でした。

マルグリットは、愛するアルマンの未来を守るため、もっとも残酷な嘘をつくことを決意します。

「やはり私は贅沢な暮らしが忘れられない。あなたに飽きたの」

彼女は再びパリの夜の世界へと戻り、わざとアルマンを傷つけるような振る舞いをします。真相を知らないアルマンは、裏切られた怒りと嫉妬に狂い、大衆の面前で彼女に金を投げつけ、屈辱を与えました。

孤独な最期と、ツバキに込められた意味

このイラストはAIによって生成されました。

病状が悪化し、死の床についたマルグリットを待っていたのは、孤独な最期でした。彼女が息を引き取った後、戻ってきたアルマンは彼女の日記を読み、すべてを知ることになります。彼女がいかに自分を愛し、その愛ゆえに自分を悪女に仕立て上げて去っていったのかを。

世間から「罪を犯す女」と指さされる不名誉な職業に身を置きながらも、その心根には白ツバキのように汚れなき愛を秘めていた。このギャップこそが、読者の涙を誘うのです。

まとめ

今回は、ツバキの花言葉に「罪を犯す女」をという花言葉がつけられた由来となった話を紹介しました。

ヴェルディのオペラ『椿姫(ラ・トラヴィアータ)』としても世界中で愛されているこの物語は、今もなお、美しく咲くツバキを見る人々に「愛の本質」を問いかけています。

次にツバキの花を見かけた際は、その艶やかな花びらの奥に、パリの夜を彩り、そして儚く散っていった「椿姫」の情熱を思い出してみてはいかがでしょうか。

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