皆さんこんにちは
花を買う人、はなをです。
日本の伝統文学の中でも特に親しみまれている『百人一首』には、四季折々の美しい自然が描かれています。その中でも、「花」をテーマにした和歌は、古人の繊細な感性や自然への深い愛情を感じさせるものばかりです。
今回は「花」が出てくる歌に注目してみましょう!
桜
花の色は移りにけりないたづらに わが身世にふるながめせしまに
【句】9番:小野小町
花の色は移りにけりないたづらに わが身世にふるながめせしまに
【意味】
桜の花の色がすっかり色あせてしまったと同じように、私の容姿もすっかり衰えてしまったなあ。桜に降る長雨を眺め、むなしく恋の思いにふけっている間に。
久かたの 光のどけき 春の日に しづ心なく 花の散るらむ
【句】33番:紀友則
ひさかたの光のどけき春の日に しづ心なく花の散るらむ
【意味】
のどかに日の光がさす春の日に、なぜ静かな落ち着いた心もなく、あわただしく桜は散ってしまうのだろう
高砂の尾の上の桜咲きにけり外山の霞立たずもあらなむ
【句】73番:権中納言匡房
高砂の尾の上の桜咲きにけり外山の霞立たずもあらなむ
【意味】
高い山の峰に桜が咲いたな。 里に近い山の霞よ、どうか出てこないで。 桜が見えなくなってしまうから。
花さそふあらしの庭の雪ならでふりゆくものはわが身なりけり
【句】96番:入道前太政大臣
花さそふあらしの庭の雪ならでふりゆくものはわが身なりけり
【意味】
桜の花を誘って吹く嵐が、花びらで庭を雪のように白くしている。 降っているのは花びらだが、本当に古びていくのは私なのだなぁ。
いにしへの奈良の都の八重桜 けふ九重に匂ひぬるかな
【句】61番:伊勢大輔
いにしへの奈良の都の八重桜 けふ九重に匂ひぬるかな
【意味】
古都の奈良の八重桜が、今日はこの平安の都の宮中で美しく咲いているなあ。
もろともにあはれと思へ山桜 花よりほかに知る人もなし
【句】66番:前大僧正行尊
もろともにあはれと思へ山桜 花よりほかに知る人もなし
【意味】
山桜よ、私がおまえを愛しく思っているようにおまえも私のことを愛しく思っ てほしい。 花より他には私の気持ちを分かってくれる人もいないのだから。
菊
心あてに折らばや折らむ初霜の 置きまどはせる白菊の花
【句】29番:凡河内躬恒
心あてに折らばや折らむ初霜の 置きまどはせる白菊の花
【意味】
当てずっぽうに折るのなら折ってみようか。初霜が一面に降りたために真っ白になって、どれが花やら霜やら見分けがつかなくなってしまっている白菊の花を。
梅
人はいさ心も知らずふるさとは 花ぞ昔の香に匂ひける
【句】35番:紀貫之
人はいさ心も知らずふるさとは 花ぞ昔の香に匂ひける
【意味】
あなたはどうでしょうか。 他の人の心はよく分かりませんが、昔なじみの この里の梅の花は、昔のままの香りを匂わせていることですよ。
紅葉
奥山に紅葉ふみわけ鳴く鹿の 声聞く時ぞ秋はかなしき
【句】5番:番猿丸大夫
奥山に紅葉ふみわけ鳴く鹿の 声聞く時ぞ秋はかなしき(猿丸大夫)
【意味】
人里を離れた奥深い山の中で、紅葉を踏み分けながら、恋しい相手を求めて鳴く鹿の声を聞くときこそ、秋の物悲しさを感じるなぁ
このたびは幣も取りあへず手向山 紅葉のにしき神のまにまに
【句】24番:菅家
このたびは幣も取りあへず手向山 紅葉のにしき神のまにまに
【意味】
この度の旅は急なことだったので、旅の安全を祈って神に供える幣も用意せずに参りました。幣の代わりに手向山の紅葉を捧げますので、神よ御心のままにお受け取りください。
小倉山の峰のもみぢ葉 心あらば 今ひとたびの みゆき待たなむ
【句】26番:貞信公
小倉山の峰のもみぢ葉 心あらば 今ひとたびの みゆき待たなむ
【意味】
小倉山の峰の紅葉よ、心があるならば、もう一度天皇がいらっしゃるときまで散らずにいておくれ。
山川に風のかけたるしがらみは流れもあへぬもみぢなりけり
【句】32番:春道列樹
山川に風のかけたるしがらみは流れもあへぬもみぢなりけり
【意味】
山を流れる川に風が吹いて、流れをせきとめる柵ができている。これは流れきらずにとどまった、紅葉なんだなぁ
最後に
いかがでしたでしょうか。今回は百人一首に注目してみました!
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