みなさん、こんにちは
花を買う人(はなを)です。
日本には、四季折々の自然を感じる風習が数多く存在します。その中でも「春の七草」は、新年の健康と幸福を願う伝統的な行事として広く知られています。七草粥には、体を整えるだけでなく、先人たちが大切にしてきた知恵と文化が詰まっています。本記事では、七草とは何か、なぜ食べるのか、そして春の七草の植物について解説します。
春の七草とは
春の七草とは七草とは、セリ、ナズナ、ゴギョウ、ハコベラ、ホトケノザ、スズナ、スズシロの7種を指します。以下でそれぞれ詳しく紹介します。
セリ(芹)
- 和名:せり
- 学名:Oenanthe javanica
- 英名:Java water dropwort
- 科名:セリ科
- 属名:セリ属
独特のさわやかな香りと柔らかい葉が特徴の多年草です。学名は Oenanthe javanica、英名は「Java water dropwort」、セリ科セリ属に分類されます。日本各地の湿地や水辺で自生し、春を告げる草として親しまれています。
草丈20~40 cm程に成長し、白い小さな花を咲かせます。セリの花言葉は「清廉で高潔」、「貧しくても高潔」です。
春の七草においてのセリの意味
セリという名は、「競り合うように生える」姿に由来するとされています。競いあうように生える性質が、生命力を象徴する縁起物と考えられ七草のセリには「競り勝つ」という意味が込められています。
ナズナ
- 和名:ナズナ
- 別名:ぺんぺん草
- 学名:Capsella bursa-pastoris
- 英名:Shepherd’s purse
- 科名:アブラナ科
- 属名:ナズナ属
ナズナは、「ぺんぺん草」としても親しまれている植物です。 学名はCapsella bursa-pastoris、英名は「ナズナ」、アブラナ科ナズナ属に分類されています道端や畑の周辺など、身近な場所で見られる野草です。 ナズナの花言葉は「あなたに私のすべてを捧げる」です。
ナズナの名前の由来は諸説ありますが、次の二つがあげられます。1つは、夏に花が枯れてしまうことから「夏無き菜(なつなきな)」と呼ばれていたことから変化し「なつな」になり、またそこから変化して「ナズナ」と呼ばれるようになった説。もう一つは、小さくてかわいい花が撫でたい程に可愛らしいことから、「撫で菜」と呼ばれ、それが変化して「ナズナ」になった説があります。
春の七草においてのナズナの意味
春の七草のナズナには、「撫でて汚れを取り除く」という意味が込められています。
ゴギョウ
- 和名:ゴギョウ・ハハコグサ
- 学名:Pseudognaphalium affine
- 英名:Jersey cudweed
- 科名:キク科
- 属名:ハハコグサ属
ゴギョウは「ハハコグサ」としても知られる植物です。学名は Pseudognaphalium affine、英名は「Jersey cudweed」、キク科ハハコグサ属に属します。乾燥した草地や道端に自生し、灰緑色の柔らかい葉が特徴です。花は黄色い小さい粒が集まったように咲きます。
ハハコグサという名前は、白い毛で覆われているハハコグサの特徴が母が優しく子を抱いている様子に見えることに由来します。ハハコグサの花言葉は、「いつも想う」「無償の愛」「忘れない」などがあります。
春の七草においてのゴギョウの意味
春の七草のゴギョウには、「御形(仏様)の体」という意味があります。
ハコベラ(ハコベ)
- 和名:はこべら
- 学名:Stellaria media
- 英名:Chickweed
- 科名:ナデシコ科
- 属名:ハコベ属
ハコベラは「ハコベ」とも呼ばれるナデシコ科ハコベ属の植物です。 学名はStellaria media、英名はChickweedです。ナデシコ科ハコベ属に分類され、庭先や野原でよくあります見られる小さな草本です。
ハコベラの特徴は、白い小花と柔らかな茎や葉です。
ハコベラの名前の由来は諸説ありますが、次のような由来があげられます。1つは、、万葉集に登場した「波久倍良(はくべら)」の名を語源とした説。
また、茎がよくのびて広がり、種が落ちてその年のうちには芽を出して繁茂することから、「はびこる」から「ハコベ」と呼ばれるようになったという説などがあります。
春の七草においてのハコベラの意味
春の七草のハコベラには「繁栄がはびこる」という意味合いが込められています。
ホトケノザ
- 和名:コオニタビラコ
- 学名: Lapsanastrum apogonoides
- 英名:Nipplewort
- 科名:キク科
- 属名:ヤブタビラコ属
春の七草の1つであるホトケノザは、「コオニタビラコ」という植物を指します。 学名はLapsana apogonoides、英名は「Nipplewort」、キク科ヤブタビラコ属に分類されます。ヤノ原で見られる「ホトケノザ(シソ科)」とは異なる点に注意が必要です。ホトケノザは、黄色い花とロゼット状に広がる葉が特徴で、草丈は比較的低い草本です。花言葉は、「輝く心」「協調」です。
春の七草においてのホトケノザの意味
「ホトケノザ」の名前は、葉の形が仏像が座る蓮台(仏の座)に似ていることに由来すると言われています。春の七草のホトケノザには、「仏の安座(仏様が落ち着いて座ることができる)」という意味が込められています。
スズナ
- 和名:すずな
- 学名:Brassica rapa var. rapa
- 英名:Turnip
- 科名:アブラナ科
- 属名:アブラナ属
スズナとは、「カブ」のことを指します。根も葉も食用として広く利用されています。学名は Brassica rapa var. rapa、英名は「Turnip」で、アブラナ科アブラナ属に属します。スズナ(カブ)の花言葉は、「慈愛」「晴れ晴れと」です。
春の七草においてのスズナの意味
その名の「スズナ」は、鈴のような形状の根から来ているとされ、縁起物としても親しまれています。「神さまを呼ぶ鈴」という意味が込められているとも言われています。
スズシロ
- 和名:ダイコン
- 学名:Raphanus sativus
- 英名:Radish
- 科名:アブラナ科
- 属名:ダイコン属
スズシロとは、「大根(ダイコン)」を指します。皆さんもよく知る日本の食卓に並ぶ野菜です。学名は Raphanus sativus、英名は「Radish」、アブラナ科ダイコン属に分類されます。大根の花言葉は、「潔白」「適応力」です。
春の七草においてのスズシロの意味
スズシロは「清白(すずしろ)」という言葉に由来し、「純白で汚れがない」という意味があります。
七草を食べる日
七草粥は、毎年1月7日に食べるのが一般的です。この日は「人日(じんじつ)の節句」と呼ばれ、五節句の一つに数えられます。「人日(じんじつ)の節句」では、七草粥を食べることで、新年の無病息災を願います。
人日の節句の起源
中国では、1日から6日まではそれぞれ特定の動物の日とされ、1日は鶏の日、2日は犬の日、3日は猪の日、4日は羊の日、5日は牛の日、6日は馬の日と定められていました。その日はそれぞれの動物を大切に扱い、殺さないようにしていたそうです。 そして7日目を「人の日(人の日)」として、この日には罪人に対しても刑罰は与えず、人を大切にしたそうです。
春の七草を食べる習慣は、中国から伝わった「七種菜羹(しちしゅさいこう)」という風習が元になっています。七種菜羹では、七種類の野菜を入れた汁物を食べて無病息災を願っていました。それが平安時代に日本に伝わり、その後庶民の間にも広まりました。現在でも、四季を感じる風物詩として「七草粥」は親しまれています。
七草を食べる理由
健康や長寿を願う文化的背景
人日の節句に七草粥を食べる習慣には、無病息災の願いがこめられています。古来より、人々は自然から得られる食材を大切にし、それらを体に取り入れることで一年の無病息災を祈りました。
正月疲れを癒す効果
お正月には豪華な食事が続き、胃腸に負担がかかりやすいものです。七草粥は消化に優れた素材で作られており、胃腸を整える効果があります。また、塩味のシンプルな味付けが疲れた体に優しく染み渡ります。
最後に
今回は春の七草について紹介しました。皆さんもお正月に美味しいモノを沢山食べて疲れた胃を七草粥で癒してみてはいかがでしょうか。
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